資料作成の極意 ~②検討アプローチ決定、③初期仮説の立案

はじめに

資料作成のプロセス概要について、こちらの記事にて整理しました。本稿からは各プロセスの詳細手順について、新年会の企画をもとに概況します。

ケーススタディ

検討アプローチの決定

これまでの検討の中で、あなたは「食事する店をどこにするかが決まっていない 」ことを課題として設定しました。

課題を設定できたら、当該課題をどのように解決することができるのかを考えることになります。ここでいう「検討アプローチ」とは、当該事項の方針を決定する権限を持っている人は誰か(意思決定者)を整理し、その人にこれでいこうと判断してもらうまでに、どのようなステップを踏むかということを指します。

課題の大きさによっては、意思決定者が複数存在する場合もありますし、意思決定者に図るまでの間に関係者調整が必要な場合も多いです。そのため、課題を解決するまでの期限を意識しつつ、アプローチを整理し、「次の一歩」を定めます。

今回のケースにおいては、意思決定者はチーム内の上司であり、そこまでの関係者調整も不要であることから、「1週間後に対面での打合せを設定し、打合せ内でお店の提案をして決定してもらう」アプローチを取ることにしました。

初期仮説の立案

資料作成にあたっては、インプット情報が足りておらず、追加のリサーチが必要であったり、有識者にヒアリングしたりすることが必要な場合があります。

持っている情報が十分かどうかを確認するために、聴衆に納得してもらえる「理想のストーリー」を考え、そこから逆算して足りていないピースをリサーチすることになります。

今回のケーススタディにおいては、例えば以下のような仮ストーリーを考えます。ここでのポイントは、「現時点では埋まっていなくてもいい」という点です。

ケーススタディを踏まえた要諦

上記ケーススタディを踏まえて、②検討アプローチ決定フェーズ、及び③初期仮説の立案フェーズにおける要諦は以下の通りです。

  • 課題整理完了後は、課題の対応方針を決定できる意思決定者及び対応期限を踏まえた検討のステップを考える。
  • 現時点のインプット有無に関わらず、理想的なストーリーをまず整理する。

終わりに

本稿では、課題整理完了後のプロセスである、検討アプローチ決定、及び初期仮説の立案に関して、まとめました。

事前に理想のストーリーを考えておくことで、必要なインプット情報を過不足なく、早く収集できます。