はじめに
資料作成のプロセス概要について、こちらの記事にて整理しました。本稿からは 各プロセスの詳細手順について、新年会の企画をもとに概況します。
ケーススタディ
必要情報のリサーチ、関連情報のインプット、
前工程までで、以下の通り仮のストーリーを策定していることから、どの情報を補完しないといけないかの検討がついている状況です。
そのため、 ストーリーを確定させるために、現在埋まっていない情報をリサーチすることになります。代表的なリサーチ方法は、以下3つが想定されます。
- 書籍、雑誌
- インターネットでの検索
- 有識者へのヒアリング
基本的には、書籍やインターネットでの検索が多いと思われますが、特別なスキル(プログラミング等)を用いて収集する場合や過去事例の詳細を収集する場合等は有識者へのヒアリングが有効である場合もあるため、収集したい情報の性質に応じて手法を決定することが望ましいです。
なお、リサーチの際には「クリティカルな情報でない周辺情報についても収集しておく」ことが肝要です。(理由については後述します。)
⑤骨子、ストーリーの策定
収集したい情報を集めることができたかによって、ストーリーを変更する必要があるかが変わります。
収集できた場合については、当初想定していたストーリーから大きく変更する必要はなく、インプット情報をもとに結論を導くのみで良いため、問題はないはずです。
問題は、思ったように情報が収集できなかった場合です。当該ケースにおいては、「現時点で持っている情報から、どのようなストーリー・結論が妥当か」を再検討する必要があります。
ストーリーの再検討が必要となった場合に、周辺情報が活きてきます。作業の手戻りが発生することが最も非効率的であることから、作業の手戻りを発生させないためにも、リサーチ段階で周辺情報も併せて整理しておくことが望ましいのです。
ケーススタディ上は、無事リサーチが完了した前提で、以下の通りストーリーを見直しました。
ケーススタディを踏まえた要諦
上記ケーススタディを踏まえて、④必要情報のリサーチ、関連情報のインプット、及び⑤骨子、ストーリーの策定フェーズにおける要諦は以下の通りです。
- リサーチを実施する際には、想定している内容以外に、周辺情報についても併せて整理する。
- リサーチ結果に応じて、ストーリーの見直しを行う。
どのような情報を事前に集めておくと、後フェーズで役に立つかは、経験で勘が醸成されると思います。最初は無駄になることもあるかもしれませんが、深いインプットが後の質疑応答で役に立つことも多いので、サボらないことが大切です。
終わりに
特に、社会人になったばかりの頃は、上の人の資料作成を手伝うためのリサーチを任されることも多いと思います。
その中でも、言われたことしかやらない人と、言われたこと以上のことをやる人は少し話せばわかります。地味な作業であることは否定できないのですが、そういう地道な作業から信用を勝ち取ることができると思います。